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2011年2月 3日 (木)

孫にも生前贈与!?

所長です。

昨日に引き続き、税制改正のお話を。

今日は「贈与税と相続税」について。

政府や官僚の見解として、景気対策の一環として考えられているのが、「孫への生前贈与」です。これは、「高齢者が資産をためこんでしまい、購買意欲旺盛な若年層に資産が回らないのがいけない。だから、若年層に資産を回し、消費してもらおう。」という発想です。

これは基本的に私も賛成です。

でも、その方法論には反対です。

なぜなら、現在審議中の法案では、「相続時精算課税」だからです。

「相続時精算課税」とは、「生前贈与時には贈与税を課税せず、相続時に課税する」というものです。課税の先送り、ですね。

例えば、ある人の財産が2,000万円だったとします。現行法では5,000万円(プラス相続人の人数×1,000万円)の財産なら相続税はかかりません。通常の贈与税だと年間110万円までが非課税ですから、もしこの2,000万円の財産を生前贈与すると贈与税がごっそりと課税されます。

この場合、相続時精算課税を利用すると2,500万円までは生前贈与の時に課税せず、相続税での課税となり、相続税の非課税枠の範囲内のため、結果的に贈与税も相続税もかからない、という仕組みです。このため、相続財産が少額(相続税がかからない)の場合は特に有効です。

しかし、相手が子供ではなく、孫となると話は別です。

孫の場合は割増課税の対象になるからです。おまけに、今回の法案では相続税の基礎控除が削減されることになっており、今までなら非課税のケースでも、新法では課税されるケースが増える、と予想されます。

つまり、生前贈与時には課税されないけれども、相続時での課税が増える危険性がある、ということです。一般的な報道では、「減税政策」と言われていますが、結果的には「増税政策」になるかもしれないのです。

法案成立後、この制度の利用を考えている方は、しっかりと検討した上で利用することをおすすめします。

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